相手が推してきたとき、最大限の効果、最小限の効果が発生する位置があります。
この位置を理解し、最大限が終わったところで、かつ相手がまだ押し続ける、この状態に体の反応を使ってだましながら相手に続けさせます。
その作業が終わり、相手が乗ってきたら最大限を通過したところでほんの数センチ引きを入れることで、相手の推しを完全無力化と安定性の破綻を作ることができます。
文章にまとめると非常に簡単なのですが、この技術も死に物狂いで数年かかってやっと習得したものの1つです。
まず変な反応をすると相手は押し続けてくれません。
押し続けさせながら、かつ自分は不安定な体制になろうと不安定にさせない、この理屈を体現するのに本当に時間がかかりました。
これらができてうれしいと喜んでも、その次の作業を混ぜると破綻します。
数センチの引き、この引きがちょっとでも多くても少なくても成立しないのです。
あがきにあがきました。毎日あがいて習得できない自分の無能に怒りながら、必死でやり続けたのです。
習得した今だからこそ笑い話ですが、中国語も完全に話せるわけでもない中、難解な武術用語の理解も足りないままに必死で練習し、苦労に苦労を重ねこの技術の理屈を文章化もできるし体現もできるようになったのです。
解析してわかりやすい言葉に置き換える作業ができるようになるのにも、またそれ相応の時間がかかりました。
この技術は、私の努力の結晶の1つなのです。
相手に先手を取らせて、不利な姿勢に持っていかれる前に、重心を下げる力を相手に加えながら、無効化しつつ相手とつなぎ、優位性を取ります。
これが成功すれば、あとは片手で軽く推すだけで相手は飛びます。
楽に相手を崩すには、推す前の仕込みで優位性をどれだけ作れるかが大事です。 pic.twitter.com/768Itc5FNJ— 台湾に移住して、世界一を目指してみた (@taiwansuisyu) August 4, 2019